動かなくなった大蛇を抱き締めると、それはわたしを離れた。
大蛇だったものは、高い場所に輝く光に帰りたいのだろう。
わたしはそれを許し、見送った。
テレビのチャンネルを変えるように視界が入れ替わるのに気が付いた。
どこからか、楽しそうな鳥の歌が聞こえてくる。
どうやらわたしは、普段の騒がしい世界に戻ったようであった。
疲れているのか、身体を重く感じた。
きっと、あの世界と比較しているのだろう。
一つ息を吐いて、周囲を見渡す。
胸騒ぎも無く、穏やかなものである。
わたしは役割を果たしたのだろう。
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