光の天秤 -自叙伝-
このブログについて
自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。
2017年2月2日木曜日
追憶 1606
山の奥から、地鳴りが響く。
それは遠くからわたしに近付いているようであった。
目を凝らせば、青黒い何かが波打っている。
それは、怪しい光を放つ鱗(うろこ)に覆われた大蛇の胴体であった。
胴体は山頂の老いた赤松のようであった。
それは、力を込めているかのように、ゆっくりと身を捻転(ねんてん)させている。
何かに纏(まと)わり付いているのだろう。
次にわたしは、大蛇の頭を見た。
その眼は欲望に満ちていた。
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