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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2017年2月21日火曜日

追憶 1625

裏山は標高が40mくらいの比較的小さなものである。
それでも角度が急なことに加え、崩れ易い足元に難儀した。
半(なか)ば辺りに差し掛かった頃、突然、担いでいた荷物が暴れ始めた。
祭りと聞いていたので、わたしは道具のような無機物を運んでいるのかと思い込んでいたが、わたし達が運んでいるのは、予想を超える何かである可能性が高まった。
わたし達が担いでいるそれは、少しずつ暴れ方が酷くなっていった。
予期せぬ事態に、わたしは母親を気遣う余裕もなく、荷物を落としてはいけないと思う一心で必死に踏ん張った。
それは、担いでいる荷物が祭りに必要な神聖なものだと思い込んでいるためである。

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