当時のわたしには、白人も黒人も幸せそうには見えなかった。
ブラジルには、生活に何の不自由もない白人も黒人もいるだろう。
もちろん、生活に不自由な白人も黒人もいるだろう。
彼等はそれを幸せだと感じているかも知れないし、苦悩しているかも知れない。
わたしの視点など、何の意味も無いが、わたしには誰一人として幸せそうには見えなかった。
当時のわたしには、日本の方が幸せそうに見えたのである。
それは、ブラジルに生きる人達よりは、日本に生きる人達の方が、人間同士や自然環境と共生しているように見えたからであろう。
一神教の宗教的な背景もあるのだと思える。
ブラジルの文化に比べると、日本の文化の方が自然環境と共生しているように思えたのである。
しかしながら、それから約10年の歳月は、わたしに様々なものを見せた。
わたしの見たものなど大したものではないだろうが、今のわたしには日本人も幸せそうには見えないのだ。
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