その話を聞いた時に、わたしは羨(うらや)ましいと思った。
わたしは世間でいう霊感(意識的な力)を欲していた。
霊感を持ちながら、それをいらないと考えている人もいるだろうが、わたしには喉から手が出るほどに欲しいものだったのである。
わたしたちは霊感という人間の持つ不思議な力について互いに論じた。
互いに論じ合えば、それを高めるためのヒントが掴めるのではないかと思ったのである。
わたしの霊感に対する憧れと熱意は、自分でも驚くほどのものであった。
今までにわたしがここまで執着し、熱意を以て勉強し、楽しめたことがあっただろうか?
思い返してもそんなものはない。
わたしは今、人生に対する本当の喜びを初めて感じているのであった。
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