彼女がそれでも息子を愛すると言えば、自分の信じている正義に反することになり、正義を貫(つらぬ)けば、息子を愛してはいないことになる。
彼女は、この矛盾と初めて対峙したのである。
彼女は、何も答えることが出来なかった。
しかしながら、わたしも答えが欲しいのである。
"どうしますか?"
わたしが問い掛けると、彼女は息子を愛すると答えた。
若い女性も同じ心境であったに違いない。
なぜなら、二人の先程までの勢いが失われてしまったからである。
彼女達は、正義よりも愛することを選んだのである。
それは、険しく苦しい道である。
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