少し先に、軽自動車同士でもすれ違うことが難しい程の区間がある。
その先は片側一車線の広い道路になっている。
狭い道から広い道に掛けて右に大きくカーブしているが、山肌に沿うように作られた道は視界を不自由なものにさせた。
狭い道から見ると、対向車が急に現れるように感じるのである。
狭い道を走るわたしからは、広い道の状況はカーブミラーの情報に頼る以外に方法はなかった。
わたしは何時ものように多少の警戒をしつつ、狭い道に差し掛かった。
そして、狭い道を抜けようという時に対向車が現れた。
それは、灰色の大型のワゴン車であった。
カーブミラーによる確認が難しかったのは、ワゴン車の色によるところもあったが、第一の原因はその速度にあったと思える。
ワゴン車は広い道から狭い道に向かって走行しているために、スピードに乗っていたのである。
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