アスファルトから突き出たコンクリートの先には畑があったが、そこにはガードレールはなく、畑の先には海があった。
	そして、道路と畑の間には、どういう訳か舗装していない砂利の部分がある。
	その砂利がアスファルトに散乱していた。
	わたしには幾つもの問題がのしかかっていたのである。
	しかも、それを解決するために与えられた時間は一瞬であり、2秒間にも満たないであろう。
	左に倒した身体を右に倒そうと直感した時には、前輪がアスファルトを踏んでいた。
	そこで多少のバランスが崩れる。
	そのすぐ先には砂利が散乱している。
	砂利を越えれば畑である。
	わたしの脳は一瞬の内に様々な情報を与えたが、それがバイクに伝わることはなかった。
	前輪が滑り、視界が引き伸ばされ、右半身に衝撃を感じた。
	
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