わたしは彼の頭の中に存在している黒い岩のようなものに光の十字架を投じ、それを後頭部から引き出した。
黒い岩のようなものの中からは、黒い液体が溢れた。
頑固さとは停滞した思考である。
それは新鮮さを失い、腐るのであろう。
腐った思考は役に立たないどころか邪魔になる。
大切に抱えていても良いことはないのだ。
ゲップと共に黒い岩と液体を光に帰し、彼には柔軟性を重んじるように伝えた。
どのような事柄に関しても、思考が停止している状態は好ましくない。
それは、信じて疑わないという状態を導く。
信じて疑わないことは良いことのように思うかも知れないが、それは向上の否定なのである。
彼の場合は、自分が正しいという正当性を主張したいのかも知れないが、自分が正しいというのは幻想に過ぎない。
残念ながら、自分が正しいという状態は存在しないのだ。
誰もが、過去の自分に恥じ入る。
それは、自分が正しくないことの証明なのである。
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