事故とは、黒い男そのものであり、黒い男とは自我意識である。
	わたしと彼の所有する歪んだ心が黒い男の正体であるのだ。
	わたしは事故によって汚れなかった。
	そのため、わたしは黒い男を光に帰すことができるであろう。
	それは、わたしに必要ではないからである。
	必要の無いものを所有することはできない。
	黒い男はこれ以上、わたしと共に存在することはできないのである。
	黒い男を光に帰すことは、自我意識の解放である。
	事故に対して何の不満も抱かなかったわたしには、その種の自我意識は関係無いのだ。
	宙空に十字を描くと、光の十字架が現れた。
	わたしはそれを掴み取ると、黒い男に投じた。
	
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