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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2015年6月24日水曜日

追憶 1017

エアバッグがゆっくりと開くのを見終わると、白い煙が視界を塞いだ。
これは、エアバッグから出るものであろうか?
わたしは動揺していたと思う。
しかし、思考は現状の把握に努めていた。
わたしが初めに確認したのはNの安否であった。
助手席のNを見ると、表情は硬いものの外傷は無い。
安否を問えば、大丈夫だとの返事があったので、一先ずは安心した。
次に軽自動車の運転手である。
わたしは軽自動車の運転手は最悪の場合、死んでいるのではないかと思った。
軽自動車は古い型のものであり、わたしの車はSUVのハイラックスサーフである。
二回りも大きいような車に衝突されたのだから、それは想像を絶する衝撃であったに違いない。
ドアはすんなりと開き、わたしを追って煙が降りた。

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