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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2015年6月22日月曜日

追憶 1015

それは、この先のトンネルから現れたのであろう。
わたしたちはその軽自動車に向かっていた。
やはり、ハンドルは言うことを効かない。
軽自動車は構わず前進してくる。
流れる景色の中で、このままだと衝突すると思った。
そのため、どうにか軽自動車が避けてくれることを願った。
実際にはどうだったのかは分からないが、速度は余り出ていないように感じていた。
これは、危機的な状況下に置かれたわたしの脳が、情報処理能力を高めた結果として時間感覚を加速させ、それと同時に記憶の形成が詳細となり、まるでスローモーションのように状況を認識させた…ということなのかも知れないが、この速度であれば軽自動車はわたしたちを回避することができるだろうと考えていた。




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