それは明らかな敵意であった。
	わたしは胸の奥が激しく脈打つのを感じた。
	血圧が上昇し、身体が臨戦態勢を整えたようである。
	わたしは自らの感覚が研ぎ澄まされるのを感じていた。
	これは無意識の反応である。
	わたしの中の防衛本能が反射的に働いたに違いない。
	わたしはこの状態が好きではない。
	緊張し、疲れるからである。
	わざと深く呼吸をして、身体に対して冷静になるように告げる。
	深呼吸を繰り返していると、鼓動の高鳴りは徐々に収まっていった。
	しかし、全身を覆う鳥肌は収まりそうにはなかった。
	
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