インターホンが鳴り、わたしは玄関へと向かった。
	磨りガラス越しに、闇夜を背景にして大柄の男の影が浮き上がっている。
	扉を開くと、そこには緊張を笑顔で隠すTさんの姿があった。
	Tさんとは初対面である。
	しかし、歳は離れているが、同じ小学校の出身であり、わたしには中学生か高校生くらいのTさんのことを見た記憶があった。
	その後ろに隠れるようにして、Tさんの母親であるKさんの姿があった。
	大柄であるTさんの迫力に負けて、Kさんの姿に気が付くのに少し時間がかかってしまった。
	このKさんは、既に何度か光の仕事に来てくれていた。
	そこでも様々な体験があるが、今回は割愛しよう。
	わたしたちは互いに挨拶を交わし、わたしは二人を部屋に招き入れた。
	
0 件のコメント:
コメントを投稿