しかし、思いを汲(く)んで成長することができるかは青年次第である。
	いくら話して聞かせ、行って見せたとしても、それを学び取る意思がなければ成果として現れることはないのである。
	結局は、自力に頼る必要があるのだ。
	大天使ミカエルは、わたしに青年までの道を示した。
	大天使ミカエルはこのナイフを青年に返すことをわたしに命じているのである。
	わたしはナイフに思いを込めて、それを青年へと投じた。
	ナイフは一直線に飛び、青年の胸に刺さった。
	それを見届けて、わたしは瞼(まぶた)を上げた。
	
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