赤黒い汚れを何度も何度も吐き出し、それがそれ以上は出なくなった時、わたしは疲れ果てていた。
全身が重たく、何とか立っているような状態であった。
息を切らしながら獣を見ると、黒い姿はしているものの、倒れ込むようにしている状態を見ると、わたしに向けられた殺意が薄れていることが分かる。
汚れを取り除いたから、殺意も薄れたのだろう。
わたしは一旦安心した。
とりあえずは、獣は強烈な殺意からは解放されたからである。
疲れ果てていたが、そのようなことを気は掛けず、右手は空中に差し出された。
人差し指と中指を振り下ろし、光の杭を生み出す。
光の杭を掴み、それを黒い獣に向かって投じた。
光の杭は一直線に飛び、黒い獣に突き刺さった。
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