光の天秤 -自叙伝-
このブログについて
自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。
2014年7月12日土曜日
追憶 672
わたしは精一杯の愛情を以て白い犬を抱き締めた。
すると、白い犬が眩い光を放ち、その毛並みを更に白く染める。
わたしはその光が眩しくて瞼(まぶた)を閉じた。
腕が軽くなった感覚を得て顔を上げると、目の前には白く立派な犬が座って真っ直ぐにこちらを見ているのである。
その目には確かに力がみなぎっていた。
強い意思を伝えるその目を見ると、この状態が獣の本当の姿であると理解することができた。
わたしは嬉しくなって笑みを浮かべた。
すると、表情に違いはなかったが、白い犬も笑ったように感じた。
0 件のコメント:
コメントを投稿
次の投稿
前の投稿
ホーム
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿