この世界においての幸福が、我欲から発する欲望を満たすことで得られるのであれば、そうすることが望ましい。
いや、寧ろそのようにしなければならない。
しかしながら、この世界においての幸福は我欲から発する欲望を満たすことでは得られないものなのである。
世の中には、強欲な人間ほど豊かさや幸福を得るという考えがある。
ある意味では、それは間違ってはいない。
強欲に根差して行う者は、力強く多くのものを集めるからである。
欲求が深く、それでいてそれが強い人間ほど何かを得ることができるのは、この世界の理(ことわり)であるだろう。
欲求が破滅の方向性を持てば、それは欲望となる。
この世界においては、破滅への道は簡単である。
築くことは難しく、壊すことは簡単なのだ。
そのため、多くの人は建設的な欲求よりも、破滅的な欲望を支持してしまう。
それは、簡単に多くのものを集めることができるが、後で人生が難しくなるのである。
0 件のコメント:
コメントを投稿