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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2018年5月4日金曜日

追憶 2035

地鳴りのような大声を張り上げて、大男は火を噴(ふ)いた。
そして、それが大男の全身を包んだのである。
まるで大木のように大男が倒れた。
大男の全身を包む炎は、大男の命の現れのようである。
それは、少しずつ小さなものとなり、やがて鎮火してしまった。
大男は、命を失ったのである。
わたしが手を差し出すと、大男は灰のように崩れ、黒い煙のような姿となった。
わたしは黒い煙のようなものを両手に集めて、それに息を吹き掛けた。
すると、黒い煙のようなものがわたしの掌(てのひら)から離れる途端に光の粒となった。

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