話を聞くと、老女の家の神棚には、九州から持ち帰った神様が祀(まつ)られているということであった。
あの大男は、それだったのかも知れない。
九州から持ち帰った神様が、この土地に住んでいた大蛇の神様と争い、勝利を得て押さえ付けていたのであろう。
良かれと思った行為も、不自然を招いてしまう。
それは、自分の利益の為の行為だからである。
九州から神様を持ち帰るというのは、自分の利益に他ならないだろう。
それは、在来種の生態系に外来種を放り込むようなものであろう。
そこには、必ず争いが生じ、調和が崩れてしまうのである。
未熟な人間の良かれと思った行為が、思わぬ問題を引き起こしてしまうのだ。
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