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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2017年4月6日木曜日

追憶 1669

わたしは、いなくなった女性に心の中でお詫(わ)びをして、バイクを走らせた。
しかし、不自然である。
あの家からは人の住んでいる雰囲気は微塵(みじん)も感じられなかった。
もちろん、自分自身の感覚を信用している訳ではない。
常識に照らし合わせてみても何の意味も無いが、人が生活しているのであれば、どこかしらに人の手が加わっているはずである。
例えば、ゴミ屋敷と呼ばれる家にも、生活臭はするものである。
周囲の目を気にしない人であっても、何かしらの活動の後を残すのが自然である。
藪(やぶ)の中であっても、獣道を知ることが出来るが、あの家から得られる生活の痕跡(こんせき)は無かった。
そんな場所に若い女性が住んでいるだろうか?
若い女性が独りで住んでいるとも考え難い。

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