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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2014年9月8日月曜日

追憶 730

女の汚れた髪の毛が強く絞まるので、わたしは息ができなかった。
それはとても苦しいものであったが、この女の抱えている苦しみはこんなものではないと思えた。
肉体の苦しみというものは、魂の苦しみに比べると対したことではない。
わたしは腰痛で身動き一つ取れないことが良くあるが、睡眠時にはその苦しみから逃れている。
それに、体勢によっては痛みが軽減されることもあるのだ。
一方、魂の苦しみが止むことはない。
それは一瞬の間も置かずにやって来るのである。
女はこの苦しみを受け続けているのだ。
そのため、わたしが女から受けている苦しみなどは、取るに足らないものなのであると理解しなければならない。

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