約束の時間になると、玄関のチャイムによって仕事の開始が告知らされた。
	わたしはやっと体調の悪さから解放されると思い歓喜した。
	出迎えると、そこには男女の姿があり、どこかで見た顔だと思ったが、二人は兄の同級生であった。
	とは言え、わたしは二人と話したことがなかったのである。
	仮に女性をA子として、男性をB男としよう。
	二人はわたしに挨拶をした。
	わたしもそれを返す。
	二人は笑顔を見せたが、B男は何処と無く緊張感を抱いているように思えた。
	そして、A子は浮かない顔をしているように見えた。
	何と無く表情が沈んでいるように見えるのである。
	A子から連想されるのは心配と疲弊であった。
	それは、A子の心の状態を感じ取ったものである。
	
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