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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2013年10月27日日曜日

追憶 414

わたしの中に芽生えた思いやりの気持ちが自発的なものであったのか、天使の導きであったのかは分からないが、思いやりに至るという結果はとても心地の好いものであった。
わたしは今まで苦しみに対して争うことしか知らなかったので、この感覚は新鮮であったのだ。
それにとても優れていると感じるのである。
同情と憐れみが入り混じる思いやりの気持ちによって黒い顔に向き合えば、どうにかして助けてやりたいと思うのが自然であるだろう。
その時、わたしは気分の悪さを感じ、胸の奥から込み上げてくるものを認識した。
それは、嘔吐する時のように苦しいものであった。
わたしの喉を目一杯に押し広げて、黒い煙のようなものが体内から飛び出すのである。

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