ある日、母親が相談事を持ち込んだ。
それは、母親の友人であるMさんのことを見て欲しいという依頼だった。
話を聞いた時に、わたしは喜んだ。
それは、他人の心に触れるチャンスであると感じたからである。
しかし、わたしは考えた。
Mさんのことは幼い頃から知っている。
Mさんの娘とわたしは幼馴染であり、家族ぐるみでお世話になっている親しい間柄であった。
いくら親しい間柄だからといって、Mさんに対して適当なことは言えないし、中途半端で役にも立たないようなことになってもいけない。
わたしはそのように考えていた。
しかしながら、Mさんはわたしの力を求めてくれている。
今のわたしにも、何かしらのできることがあるかもしれない。
結果がどうなるのかはわからないが、今のわたしでできることをしなければ、その先の可能性は存在しないだろう。
そう結論付けて、わたしはMさんからの依頼を引き受けることにした。
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