部屋の中心に座布団を敷き、Mさんに座ってもらう。
わたしはMさんの背後に座り、その小さな背中と向き合う。
わたしたちから少し離れて、母親は腰を下ろした。
わたしは短く息を吐き出し、気持ちを切り替える。
母親の心の中で体験したように苦しみに出会うかもしれない。
そう考えると、どうしても気合いを入れておかなければならなかったのである。
わたしはMさんにリラックスして座るように伝えた。
それは、自分自身への言葉だったのかもしれない。
わたしは気合いと緊張感が生み出す力みを取り除くように、今度は長くゆっくりと息を吐き出した。
そして、わたしは目を閉じて自分自身の心が整うのを待つ。
それは、心が静寂に至る時に、自分自身がどうするべきなのかを理解することができるからである。
それは心の閃(ひらめ)き、意識的な存在からの導き…
何と言うべきか分からないが、そうすることによって自分自身の力以上のものが扱えるのである。
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