わたしは時が迫っていることを知っていた。
しかし、それを受け入れられずに愚かに足掻(あが)いていた。
受け入れなければならないことは分かっていたのだ。
しかしながら、わたしの過去がそれを拒んでいる。
わたしはどうして良いのか分からずに、下流へと流されていく落ち葉のように、流れに翻弄(ほんろう)されるだけであった。
話はここから半年前に遡(さかのぼ)る。
わたしたちの交際は5年を過ぎていた。
Nは高校を卒業し、春から専門学校で学ぶために松山市で一人暮らしを始めていた。
わたしたちは2kmの距離を100kmとしたのである。
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