Rは不貞腐れて景色を眺めた。
その姿がとても愛らしかったので笑うと、Rが不思議そうな顔を返した。
「お前にも、いつか分かるよ」
Rは腑に落ちない顔で考えていたが、子ども独特の切り替えの早さによって思考が断たれた。
わたしはRに調子を合わせながら、空中散歩を終えた。
一泊二日の小旅行ではあったが、Rと過ごした時間では最長となった。
わたしにはとても刺激的な体験であったし、Rも何か良い経験ができたのではないかと思える。
これから、わたしとRがどのような関わり合いの中で生きていくかは分からないが、機会がある度に成長のために協力することができれば良いと思っている。
Rの成長が楽しみである。
もちろん、自分自身の成長が最も楽しみである。
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