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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2016年2月26日金曜日

追憶 1264

わたしはその答えに笑ってしまった。
若い医者は困ったような顔をしていた。
わたしがもう一度尋ねても、返ってくる言葉に違いはなかった。
若い医者の言葉に同じように笑い声で返事をし、「ありがとう」と告げてから立ち上がった。
その時、若い医者の小さなプライドが、薄い胸の奥で揺れた。
わたしはそれを知っていたが、そのままにした。
世界が歪むことはなかった。
立ちくらみもしない。
わたしは”普通”に戻っていた。
後のことは母親に任せることにした。
Aさんに別れを告げ、わたしは救急治療室を後にした。

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