このブログについて

自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2016年2月22日月曜日

追憶 1260

黒い男は沈黙しているが、わたしにとっては五月蝿(うるさ)かった。
黒い男の抱える破滅的な意識は、騒音のような周波数でわたしに迫るのである。
わたしは死を待っているのだ。
こんなに五月蝿ければ、安らかな死を得ることができないだろう。
わたしは溜息を吐いた。
そして、心の中で「家に帰ったら相手をするから着いておいで」と伝えた。
そこでわたしは気が付いた。
今日、わたしは死なない。
それは、自らの無意識の発言が未来を示しているからである。
わたしは再び溜息を吐いた。

0 件のコメント:

コメントを投稿