わたしは母親に少し待つように告げた。
	母親がその理由を尋(たず)ねたので、わたしはシャワーを浴びるためだと答えた。
	揺れる身体を自宅まで運び、歪む視界のままでシャワーを浴びた。
	その時に、わたしは生殖器が驚くほどに萎縮(いしゅく)していることに気が付いた。
	今までに体験したことのない状態であったために、これは肉体にとっての緊急事態なのだという思いが高まった。
	しかし、わたしの心は穏やかであった。
	わたしが気にしていたのは、汗と飼料の匂(にお)いが他人にとって迷惑になるということだけだったのである。
	
0 件のコメント:
コメントを投稿