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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2016年1月30日土曜日

追憶 1237

わたしが捕らわれたのは、この人影を熟視するためであったのだろう。
人影からは不気味さを感じるが、それは決して敵意などではない。
寧(むし)ろ、何か”大きな”ものを感じていた。
しばらく見つめ合っていたので、わたしには人影の姿が手に取るように分かった。
それは、全身を漆黒の直毛で覆われたチンパンジーのような存在であった。
全体的に細身であり、手足が異様に長く、小さな顔には目以外には見当たらない。
しかし、このチンパンジーのような存在は笑っているように思えた。
20年を超えて自然界に生きているわたしにとって、この光景は異様に思えてならない。
それが不気味さを際立たせているのであろう。

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