Sさんを部屋へ通し、仕事を始めた。
	これは、Sさんと会った時からであるが、何処と無く不吉な感覚があった。
	嵐の前の妙な静けさとでも言うのだろうか?
	どこかに違和感が潜んでいるかのようであった。
	考えて分かることではないため、気にしないようにした。
	Sさんの背中に中指と人差し指を使って天使文字が描かれた。
	それは、三行構成であり、内容は理解することができない。
	個人的には、霊的な処方箋(しょほうせん)なのではないかと思っている。
	それを直線によって囲い、両手で押すと、背中に溶けるようにして消える。
	これによって、わたしはSさんの心の中に向かうことができた。
	
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