瞼(まぶた)が開き、口が解(ほど)けた。
わたしはSさんに対して、Sさんの心の中での体験に対する説明と、天使からの言葉を伝えることを許されたのである。
それを聞くSさんには、何かしら思い当たる節があるようであった。
彼女は何かを噛み締めながら、わたしの口が紡ぐ言葉に相槌(あいづち)を打った。
すべての説明と言葉を渡し終えると、再び瞼が閉じた。
光の仕事の最中には、わたし(の自我)には権利は与えられなかった。
しかし、これはわたし自身が望んだことである。
右手がSさんの背中に触れるのを合図とするかのように、わたしの意識はSさんの心の中へと運ばれた。
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