わたしには目の前の光景をただ見守ることしかできなかった。
しかし、それで良いのである。
それは、いつの時にもわたしには分からないことがそこでは行われているからである。
わたしが認識しようがするまいが、そんなことはどうでも良いことなのだろう。
未熟なわたしに合わせているのであれば、成すべきことも成されないのだ。
わたしは素直に受け取れば良いだろう。
余計な抵抗は必要ないのである。
天使の文字が彼女の背中の中に消えると、わたしの中に新たな認識が生じていることに気が付いた。
それは彼女の心の中に存在している苦しみであった。
わたしは彼女の心の中に存在している苦しみの場所に対して、今までの方法よりも簡単に、より素早く辿り着いていたのである。
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