呼びかけに対して進み出たHさんは、わたしの目の前の座布団に背中を向けて腰を下ろした。
小さい背中からは、少しの緊張と未知への楽しみが伝わってくるようである。
その背中を確認したわたしは、ゆっくりと目を閉じた。
そして、できる限りゆっくりと深く息をした。
それは、心を静めるためと、集中力を高めるためである。
その方法が実際に集中力を高める効果があるかは分からないが、自分自身では効果があると感じている。
この世界には、静かな心で見なければ見えないものがたくさんあるのだ。
わたしが見なければならないものは、静かな心によって見えてくるものである。
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