わたしは彼女に対して、自身の失敗を話した。
それは、わたしの失敗を聞くことによって、自身の選択に客観性を持たせ、それによって違う道を選んでもらいたかったのである。
わたしの失敗談に対して彼女がどのような感想を覚えたのかは分からないが、不満の感情から遠ざかることができれば良い。
今のわたしが彼女に対してできることといえば、彼女の心の中に客観性を持たせることくらいである。
わたしは何とかして彼女を変えたいと考えていたが、後にこの考えは傲慢であったと気が付くのである。
それは、これより何年も後の話である。
今のわたしには彼女を変えたいという考えはあっても、その理想を実現する力はなかった。
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