光の天秤 -自叙伝-
このブログについて
自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。
2017年12月10日日曜日
追憶 1890
彼は、癌によって痩せ細る前の懐かしい姿で現れた。
それは、わたしの中のイメージに合わせてくれたのかも知れない。
そして、その微笑みは幸福感に溢れていたのである。
彼は、死を得ることによって威厳(いげん)に満ちていた。
その姿は生前よりも逞(たくま)しく、更には美しく感じられた。
彼の言葉は、穏やかな微笑みであった。
彼は何も言葉を紡がずに、わたしをただ優しい眼差しで見詰めているのである。
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