このブログについて

自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2015年10月25日日曜日

追憶 1140

わたしは銀色のアタッシュケースを今すぐにでも投げ出したかった。
この中には”嫌なもの”が詰まっている。
わたしはそれを遠ざけたい。
わたしはその中身を永遠に忘れたいのだ。
この中には重要な何かがある。
しかし、わたしにとっては不利なものであるだろう。
そうでなければ、ここまでの拒否反応を示すはずがないのである。
しかし、わたしは向き合うと決めた。
乗り越えなければならないのだ。
覚悟を決めて大きく息を吸った。
すると、右手が空中に伸びて、そこに十字を描いたのである。

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