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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2014年3月28日金曜日

追憶 566

口元が引き締り、歯ぎしりが始まった。
先程まで笑っていたのに、今度は怒りを覚えているようである。
計算違いがあったのだろう。
この霊は、わたしが苦しむと思っていたに違いない。
まさか、わたしが喜ぶだなんて思ってもみなかったのだろう。
思い通りにいかなければ怒りによって何とかしようとするのは、人間も霊も同じことである。
わたしは自らの喜びの感情の上に、更なる怒りの感情が覆い被さるのを感じた。
喜びが掻き消され、怒りが込み上げてくる。

「苦しめ…苦しめ…苦しめ…」

霊はまた、同じことを繰り返し始めた。

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