気が付くと、わたしはYさんの背中を眺めていた。
しかしながら、それを視界によって捉えているのではなかった。
わたしが見ているのは現実の光景である。
しかしながら、わたしには瞼(まぶた)を閉じているという感覚が存在していた。
これは意識的な視点から捉えた現実の光景であるだろう。
目には見えない世界から、目に見える世界を覗いているのである。
きっと、これは霊や神からの視点であるだろう。
Yさんの背中を見ると、肩の辺りに黒い靄(もや)のようなものがあるのが分かった。
これは何であろうか?
わたしはそれがとても気になったのである。
背中の黒い靄に対して意識を集中してみることにした。
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