これから、Tさんがしなければならないのは、自力を育むということである。
自力は自発性によって育まれる。
わたしは20歳の時に自分自身の人生に対して絶望を覚えた。
そのおかげで、自発性に目覚め、僅(わず)かながらの自力を育んだのである。
多くの人は自力を育むということに無頓着である場合が多く、人生というものの本質を捉え、真剣に考えている人は少ないと言えるだろう。
酒やギャンブルなどに溺れるのは、その典型である。
そのような「詰まらない」時間を過ごすのであれば、学問に触れて知恵を育んだり、物思いに耽(ふけ)って哲学したり、創造力を駆使して何かを製作したりする方が有益なのである。
多くの人は人生が自分自身に相応しい場所になるということに気が付いていないのだ。
Tさんには妻子がいる。
子どもはまだ幼かったが、妻との関係においても悩んでいるようであった。
その問題もTさん(自分自身)に相応しいのである。
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