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自身の体験をつづりたいと思います。
拙い文章ではありますが、お暇ならお付き合いください。

2015年2月13日金曜日

追憶 888

Tさんを部屋に寝かせ、家族は仕事や家事に追われた。
家内には祖父母がいたが、Tさんがふらつきながらもトイレに入ったことを確認した。
しかし、Tさんのトイレが長いことを危惧(きぐ)した祖母が、様子を伺(うかが)うために声をかけたがTさんからの返答は無かった。
それを不審に思って扉を開くと、そこはもぬけの殻であった。
トイレにある小窓が空いているのを確認したが、想像力は祖母をTさんの部屋へと向かわせた。
しかしながら、Tさんの姿は部屋には無かった。
家中を探したが見付からない。
嫌な想像ではあるが、Tさんはトイレの小窓から抜け出したに違いないだろう。
祖母はTさんの行方が不明であることを祖父に告げて、二人して急いで外に探しに出掛けた。

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