わたしの中に強くこびり付き、今でもトラウマになっている体験がある。
それは、わたしが小学校五年生の時だったと記憶している。
家庭科の授業だった。
その当時、わたしは自分の中では親友だと思っていたMくんと常に行動を共にしていた。
下校時には毎回一緒に帰路に着き、わたしの自宅よりも手前にあったMくんの自宅に毎回のように立ち寄っては陽が暮れるまで遊んでいたものである。
わたしにとってはとても大切な存在だった。
しかしながら、あの体験がわたしとMくんとの絆を切り裂いてしまったとわたしは思っている。
それは家庭科の授業中に起こった。
やはり、なぜそうしたのかは覚えていないが、わたしは授業中(調理実習中)であるにも関わらず、Mくんを床に寝そべらせて両足首を掴んで自らの足でMくんのお尻を押さえ付けていたのである。
小学生の頃に流行った電気あんま?というやつである。
わたしの意識と記憶はそれをやっている最中から認識を開始し、その行為はMくんが泣くまで続けられた。
周りの人は見ているだけだった。
きっとわたしのことが怖かったのではないだろうか?
わたしは必至で自らの行為をやめさせようと叫んでいたが、夢を見ているような感じでその行為は続けられるのであった。
そして、Mくんが泣き始めた時にわたしは我に帰るのである。
わたしの心の中には絶望感以外の感情はなかった。
とても苦しかった。
当時のわたしには一番大切だったMくんを傷付けてしまうこと程辛いことはなかった。
わたしは何で自分がそうしたのかも分からずにMくんに謝った。
先生はわたしのことを叱った。
わたしは完全に混乱していた。
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